副理事長 加藤 卓俊
副理事長 加藤 卓俊
近時、情報通信技術の発達、市場の国際的な開放により、従来の国家や地域の垣根を越え、人、物、情報が世界的規模でやり取りされるようになってきました。このような環境では、国内と海外の境目がなくなり、人種、言語、文化などが異なる多様な人間が、それぞれの価値観で触れ合うこととなります。しかしながら、日常生活においては日本語のみで生活ができるため、語学力が向上せず国際経験も得づらいこと、忖度という言葉が流行したように、同一民族であるがために気持ちを察することができる阿吽の呼吸が良しとされるため、異文化間コミュニケーション能力が向上しないこと、日常生活において同調、すり合わせ、微調整をすることによって和を構築することが求められ、リーダーシップを発揮できない状況にあることなど、自身を含め多くの会員がこの事態と向き合う準備ができていないものと考えられます。
そこで、この事態と向き合うため、まずはこれまで培われてきた日本の風土を理解し、日本の文化と相手の文化の違いを正しく判断できる能力を身に着けることが必要だと考えます。そのためには、自らが日本のことを深く知る必要があります。その上で相手の文化や価値観に触れることができれば、相手を知り、また、相手に知ってもらうために私たちがどう行動して行けば良いのか答えが見えてくるのではないでしょうか。
国際化時代を迎え、この地域にあっても海外の方々を見かけることが普通になってきました。観光のため、仕事のため、定住されているのか理由はどうであれ、地域住民の方々が海外の方々と接する機会が増えてきており、今後も増えていくことは確実です。この地域が今後も発展し続けて行くためには、私たちがグローバルな視点をもって成長し、学び得たものをこの地域に落とし込んで行く必要があります。2019年度1年をかけて、皆様と共にもう一歩成長したいと考えておりますので、1年間よろしくお願いします。